(京都中央社)企画展「台湾の少年と日本の少年~巡り合うマンガ文化の百年~」が24日、京都市の京都国際マンガミュージアムで始まった。台湾と日本がたどってきた近現代史をひもときながら、時代的・政治的要因がマンガ文化に与えた影響や、それにあらがったマンガ家と編集者を紹介する。
同ミュージアムと文化部(文化省)、国家漫画博物館準備処(中部・台中市)の主催。展示では、戒厳令下の白色テロで投獄された台湾の編集者、蔡焜霖(さいこんりん)さんの生涯を描いたマンガ「台湾の少年」(来自清水的孩子)と、マンガ家の手塚治虫さんの人生を描いた「手塚治虫物語」を主軸に、台湾と日本のマンガ文化の歩みを取り上げる。
24日に行われた開幕式には、文化部の王時思(おうじし)政務次長や同ミュージアムの荒俣宏館長らが出席した。王氏はあいさつで蔡さんに言及。おととしに他界してしまったが、もしこのような展示が日本で開催されていると知ったら喜んだに違いないと語り、展示を通じて台湾の物語をより多くの人に知ってほしいと来場を呼びかけた。
京都での展示は6月24日まで。7月には、一部が先行公開されている国家漫画博物館で同様の展示が行われる。