(東京中央社)東京・六本木の森美術館で13日、ゲームエンジンやAI(人工知能)、VR(仮想現実)、生成AIなどのテクノロジーを取り入れた現代アート約50点を紹介する「マシン・ラブ ビデオゲーム、AIと現代アート」展が開幕した。森美術館と台北駐日経済文化代表処台湾文化センターの招きを受けた台湾人アーティスト、許家維さんの作品「シリコン・セレナーデ」も展示されている。
台湾文化センターの曽鈐竜センター長は許さんの作品について、最新のAIテクノロジーとVRを融合させたもので、半導体を出発点として無限の想像を刺激しているとし、さまざまなイノベーションの手法を通じて、台湾のアートが世界に広がることを期待すると語った。
シリコン・セレナーデは、現代のデジタル・テクノロジー製品に不可欠な半導体ウエハー用シリコンが砂浜から採取できることに着想を得た作品。バーチャルな海辺、水中でのチェロ演奏シーン、AI専用チップを研究する工業技術研究院の映像などを生成AIによる音楽と共に構成し、最新テクノロジーを素材レベルから考察している。
会期は6月8日まで。台湾文化センターは、日本との共存共栄の関係を基礎に、異なる分野の日本の美術館をつなぎ、台湾人アーティストの作品を展示する機会や台日の共同制作などに結びつけたいと期待を寄せた。