(屏東中央社)南部・屏東県の屏東美術館で20日、美術家・奈良美智さんの特別展が始まる。2023年に始まった台湾巡回展の一環で、屏東は3カ所目。台湾のことを思って描いたという絵画「Hazy Humid Day」や陶芸作品、デッサン、写真などが展示される。周春米(しゅうしゅんまい)屏東県長によれば、すでに1万人を超える参観予約が入っている。
奈良さんは19日に同館で行われた開幕イベントに出席。巡回展が10年計画であることに触れ、毎回の展示で異なる見せ方をして、見る人にさまざまな感想を抱いてもらえればと言及。何度も絵を見に来てほしいと期待を寄せた。
主催団体の一つ、非政府組織(NGO)中華文化総会の李厚慶秘書長は、過去2回の展示も含めて奈良さんは毎回、展示作業に自ら立ち会っていると明かした。また奈良さんが謙虚で、芸術を学ぶ学生と交流したり、現地の人々の暮らしを体験したりするなどそれぞれの土地を心から愛しているとし、台湾への愛に感謝を示した。屏東では台湾原住民(先住民)族の集落で行われた結婚式に参加したという。
展示は来年5月25日までで、参観にはインターネットから予約が必要。