(台北中央社)中国軍で台湾を管轄する東部戦区が台湾周辺で行っている軍事演習について、国防部(国防省)は2日、同日午後2時過ぎまでに軍用機延べ36機を台湾周辺で確認し、このうち延べ20機が台湾が設定する警戒区域に入ったと発表した。
中国軍が台湾周辺で軍事演習を行うのは2日連続。東部戦区は2日午前8時、台湾海峡の中部と南部の海域で軍事演習を実施すると発表した。
国防部によれば、軍用機延べ36機に加え、軍艦13隻、海警船10隻も午後2時過ぎまでに確認された。空母「山東」の艦隊8隻は台湾本島最南端のガランピ(鵝鑾鼻)から約190カイリ(約352キロ)の海域に移動した。警戒区域は台湾の防空識別圏のうち接続水域の外側の範囲で、「対応エリア」と呼ばれる。
2日午前6時までの24時間には中国の軍用機延べ76機、軍艦15隻、公船4隻が台湾海峡周辺の海域で活動しているのを確認した。軍用機のうち延べ37機が台湾の北部や中部、南西、東部の空域に進入した。
国防部は報道資料で、東部戦区が2日の演習を「海峡雷霆(らいてい)-2025A」と名付け、稻妻が「独」の文字を真っ二つにするイラストを発表したことを念頭に、「地域の平和と安定を破壊する人民解放軍のこのような一方的な行為は、どんな名前を付けても、その好戦的で挑発的、無責任な本質を合理化することはできない」と批判。「実力で平和を求める」ことで初めて真の平和が獲得できると強調した。人民解放軍の挑戦に対して国軍としてあらゆる状況を予測して万全の策を講じることを原則に、高い警戒感を持って厳戒態勢で臨むとし、実際の行動で民主主義や自由の価値を擁護し、国家の主権と安全を守っていく姿勢を示した。
(編集:名切千絵)