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中国に取り込まれた軍人ら8人に最長13年の懲役 最高法院で確定/台湾

2025/02/14 19:13
歩く軍人たち(資料)
歩く軍人たち(資料)

(台北中央社)最高法院(最高裁)は13日、中国に取り込まれ、金銭と引き換えに軍事機密を流出させるなどした軍人らの控訴を棄却した。被告8人に対して最長で懲役13年などとした台湾高等法院(高裁)の判決が確定した。

高裁の判決によると、当時士官だった蕭翔云被告は、中国に逃亡し現地で事業を展開していた退役軍人の仲介役の男から、台湾の軍事情報を入手するため、金銭と引き換えに現役軍人を中国側の組織に引き込むよう依頼され、2021年8~9月に退役軍人や中国で事業を展開していた謝秉成被告、現役軍人の康奕彬被告、何信儒被告を工作機関に抱き込んだ。また仲介役の男に台湾の複数の軍事情報を提供し、賄賂を受け取った。

その上で謝秉成被告は2022年末から翌年3月にかけ、蕭被告らを通じて陸軍航空特戦指揮部の中校(中佐)、謝孟書被告や現役軍人の洪睿洋被告、陸駿方被告と接触し、中国側の組織に抱き込み、機密情報を提供させた。謝孟書被告は軍用ヘリコプターを操縦して中国へ逃亡するよう組織側から仕向けられた他、陸被告は指示を受けて投降の意思を示す動画の撮影を求められたという。

さらに現役軍人の劉立斉被告は2023年5月、閲覧制限のある資料を当直室に持ち込み、軍事機密を探ろうとしたとされる。

高裁の合議体は、蕭被告の腐敗防止(貪汚治罪)条例(収賄の罪)と陸海空軍刑法(軍事機密文書引き渡しの罪)違反、謝秉成被告の国家安全法(中国大陸の組織に加担した罪)と腐敗防止条例(贈賄の罪)の違反、謝孟書、何、康、洪、陸の各被告の腐敗防止条例(収賄の罪)違反、劉被告の陸海空軍刑法(軍事機密探索の罪)違反をそれぞれ認定。公民権停止と犯罪で得た収入の没収を命じていた。

一部の被告と検察官は控訴したが、最高法院は、誤りはないとして高裁の判断を支持した。

(謝幸恩/編集:齊藤啓介)

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