(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は30日、台北市内で開催された国際議員連盟「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)の第4回年次総会に出席した。23カ国と欧州議会から訪れた国会議員や政治家らを前に「中国のいかなる国に対する脅威も世界への脅威である」と述べ、台湾が民主主義諸国と手を組んで最善を尽くし、世界の民主主義や平和、繁栄を促していきたいとの考えを示した。
頼氏は、中国による権力拡大行為はいつも法律戦や歴史のねじ曲げを通じて行われていると指摘。米国政府や欧州議会などがそれぞれ公の場での説明や決議を通じ、中国が誤った解釈をしている国連総会2758号決議(アルバニア決議)と「一つの中国原則」を不当に結び付けて台湾の国際参加を阻んだり、台湾への武力侵攻の法的な根拠を作ったりしようとたくらんでいることに反対しているとして、感謝を示した。アルバニア決議は1971年の国連総会で採択された、国連における中華人民共和国の中国代表権を認める決議。
その上で台湾が、国防力の強化▽経済安全保障の構築▽民主主義諸国との連帯を強める▽安定的かつ「対等・尊厳」の原則に基づいた両岸(台湾と中国)のリーダーシップ─の四つの柱を指針とし、平和に向けた行動を取っていくと強調した。
年次総会では「アルバニア決議は台湾について言及しておらず、台湾の政治的地位を処理しておらず、中国の台湾に対する主権も主張していない」とする決議が採択された。また台湾を含む7カ国がIPACの正式なメンバーに加わることも宣言された。