(金門中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)金馬澎分署は11日、中国海警局の船4隻が同日午前、中国福建省に近い離島、金門周辺に設定されている「制限水域」の境界線に接近したり、制限水域に進入したりしたと発表した。同分署が巡視艇4隻を派遣し、退去させた。中国船の未許可での進入を禁じている「禁止・制限水域」に中国海警局の船が進入したのは今年に入ってから31回目。
同分署によれば同日午前7時ごろ、中国海警局の船4隻がそれぞれ異なる方向から台湾側の水域に進入。同分署の巡視艇が海警局の船に「1対1」の形で並行して監視しながら、退去するよう警告した。海警局の船4隻は午前9時までに同水域から離れた。だが4隻は午前10時ごろに再度接近し、「制限水域」に進入。巡視艇の監視を受け、約2時間後に制限水域外に出た。
同分署は中国海警局の船の進入について、航行の安全に影響がある上に両岸(台湾と中国)の対等な交流にとってメリットがないと指摘。中国側に対して地域の平和と安定の重要性を十分に認識するよう呼びかけるとともに、海巡署として確固たる立場で国家の海洋権益を守り続けるとした。