(台北中央社)中国共産党(中共)が台湾の芸能人に声を掛け政党を結成させようとしていると報じられたのを受け、内政部(内務省)は17日、政党を立ち上げることは国民の権利だとしながらも、政党の結成や参加を考えている人に対し、統一戦線工作の駒にならないよう呼びかけた。
声を掛けられたという女性芸能人が15日、自身のフェイスブックに北京の映像関係企業から届いたとされる協力依頼の文書を投稿。依頼は「新型両岸関係構築」と題したプロジェクトへの参加を求めるもので、文書にはフェイスブックで同プロジェクトの文面を公開すれば、今後、中国で容易にお金を稼げるなどとの内容が記されている。また、同プロジェクトの文面を公開すれば、「台湾擁和党」を結成可能との内容も書かれていた。
内政部は、域外敵対勢力の指示または資金援助を受け、組織を発展させる行為に従事した場合、国家安全法や反浸透法などの規定に抵触するとし、警戒を促した。また、中国共産党からの利益による誘惑を拒否し、国家安全法違反で処罰されることのないよう呼びかけた。
国家安全法第2条では、いかなる人も外国や大陸地区、香港、マカオ、域外敵対勢力またはそれらが設立もしくは実質的に支配する各組織、機関、団体またはそれらが派遣した人のために、組織の立ち上げや資金援助、主宰などを行ってはならないことが定められている。