(屏東中央社)台湾本島最南端のリゾート地として知られる南部・屏東県の墾丁で、今年上半期にチェーンのホテル2軒が営業を終了し、さらに1軒が休業する見通しであることが分かった。県民宿協会の余松華理事長は、新型コロナウイルス禍の収束による海外旅行人気や人手不足、物価高騰などが影響しているとみている。
墾丁国家公園管理処によれば、管轄する遊憩区(レジャーエリア)の来訪者数は昨年、延べ214万2757人で、前年から48万人以上減少した。近年で最も多かった2014年には延べ約838万人だったという。
2月末で休業するユニリゾート墾丁(統一度假村墾丁海洋体験楽園)を運営する統一グループは9日、中央社の取材に応じ、施設を経営して30年近くが経ち、再考する時期が来たと説明。国内旅行市場や消費者ニーズの大幅な変化を考慮し、休業して今後の計画を調整するとした。
ホテルデイプラス墾丁(承億文旅墾丁雅客小半島)は、上半期で物件の賃貸契約が終了するとした上で、所有者側の意向により契約を継続しないと説明。営業終了日はまだ決まっていないとした。
余氏によれば他にも中型のチェーンホテル1軒が人手不足などを理由に物件の契約を継続せず、営業を終了するという。
余氏は海外旅行人気などに加えて墾丁は海外と比べられたり、連休前にはマイナスな面が報道されたりすると吐露。高額だとして頻繁に話題になる宿泊価格については、1泊500~1000台湾元(約2400~4800円)程度の選択肢もあると話した。