(台北中央社)労働部(労働省)が27日までに、国内の航空会社が客室乗務員の服装規定を定める際の注意事項を発表した。国連の「女子差別撤廃条約」の趣旨を取り入れ、パンツスタイルの制服を提供することや、露出度が高い服装を要求しないことなどが盛り込まれた。
客室乗務員の制服を巡っては桃園市客室乗務員労働組合が2023年8月、国家人権委員会に対し、国内の多数航空会社が女性客室乗務員にスカートやストッキング、ハイヒールの着用などを求めているのは深刻なジェンダー差別だとして訴えを申し出た。これを受けて同委は24年8月、各社の規定は女子差別撤廃条約に違反しているとの調査結果を発表し、政府に対して条約の義務を積極的に履行するよう促した。
労働部が出した注意事項では、制服のデザインや材質、ゆとり、実用性などが勤務に適したものにするよう雇用主に求めた。また複数スタイルの制服を用意する場合は、乗務員に選択の権利を与えることや、特定の性別だけに他の性別にはない規定を課さないことなども明記された。
航空大手のチャイナエアライン(中華航空)、エバー(長栄)航空、スターラックス(星宇)航空は、昨年から今年にかけて相次いでパンツスタイルの制服を導入した。格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾(台湾虎航)では、従来からパンツスタイルが採用されている。