(高雄中央社)ホームから人や物が線路に落下するのを防ぐため、台湾鉄路(台鉄)は南部・高雄市の高雄駅でホームドアの設置工事を進めている。24日には設置が完了した昇降式ホーム柵が交通部(交通省)によって報道陣に公開された。
台鉄によると、ホーム上の乗客や荷物が線路に落下するトラブルは毎年20件以上発生しているという。台鉄では使用している車種が多いため、高雄駅に複数の車種に対応できるホームドアを設置し試験運用を行うことが決まった。総工費は1億4980万台湾元(約6億5700万円)。設置工事は今年末には完了する予定だ。
この日公開されたホームドアは、子供やバスケットボール、サッカーボールなどが隙間からすり抜けられないようになっている一方、緊急時には一人でロープを持ち上げることが可能。
関係者はホームドアの強度について、重量約200キロの電動車いすが時速6キロで衝突しても耐えられると強調。ロープに登ることも難しいと安全性もアピールした。
台鉄の馮輝昇総経理(社長)は、停車する車種の多い高雄駅で効果が確認されれば、他の駅に設置しても問題はないとの認識を示し、正式運用開始後、他の駅への設置を検討し、中長期計画を発表すると語った。