(屏東中央社)南部・屏東県内埔郷で14日、民家で飼育されていた闘犬種のアメリカンピットブルテリア(ピットブル)が、近隣住民のペットの柴犬に襲いかかるトラブルがあった。別の近隣住民らが2匹を引き離したが、いずれも死んだ。台湾ではピットブルによるトラブルが相次いでいる。
柴犬「宝宝」の飼い主の女性は中央社の取材に、女性の夫と宝宝が散歩中、ピットブルが突然飛び出して宝宝に覆いかぶさり、右背部にかみついたと語った。「当時を思い出すと今でも怖さで体が震える」と話す。
騒ぎを聞いて駆け付けた近隣住民らがほうきでピットブルをたたくなどして2匹を引き離し、宝宝は医療機関に搬送されたが、15日早朝、息を引き取った。
ピットブルの飼い主は、ピットブルは鎖につなげていたものの、家の外に飛び出したと説明。宝宝に対して賠償の意向を示す一方、自身の犬も殺されたとして不満を訴えた。拾った犬で、品種については知らなかったと話している。
台湾ではピットブルの新規飼養が禁止されており、以前から飼養していた場合は登録が必要。屏東県政府農業処動物保護・保育科は16日、ピットブルの飼い主は動物保護法違反で3万台湾元(約13万円)以上40万元(約176万円)以下の過料が科される可能性があると指摘した。
先月には台北市内でもピットブルがオートバイの運転手に襲いかかり、けがをさせるトラブルが2件発生していた。