(東京中央社)在日客家人団体の東京客家崇正公会が30日、東京都内のホテルで第55回会員懇親大会を開き、台湾から客家委員会の古秀妃(こしゅうひ)主任委員(大臣)らが来賓として出席した。李逸洋(りいつよう)台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)はあいさつし、同団体が台日関係の増進に顕著な貢献を果たしてきたとして感謝を示した。
客家は台湾や中国をはじめ世界各地に暮らすエスニックグループ。会場には同団体の旗に加え、日本と中華民国(台湾)の国旗、中華民国の国父と呼ばれる孫文の肖像が掲げられた。客家の人々が多く暮らす北部・新竹県の楊文科(ようぶんか)県長や苗栗県の鍾東錦(しょうとうきん)県長も出席した。
同団体の李克順会長はあいさつで、第2次世界大戦終結後に東京に残った台湾出身の客家人が戦後の疲弊した状況やふるさとへの思いに直面し、1945年に前身となる団体を発足したのが会の起源だと紹介。設立時の思いを現在まで貫き、団結や互助、客家文化の交流と継承を行い、さらに政府の政策を支援し、国民外交を促進していると語った。
大会では、国立客家児童合唱団が客家の楽曲を披露した。古氏は同合唱団が客家委員会によって創団されて以来、台湾で唯一の国立の児童合唱団として活動しているとした上で、客家の子どもたちが客家の純粋でたくましく、多様で素晴らしい文化や精神を歌で表現することで、音楽を交流の架け橋として世界に台湾客家の魅力を伝えられればと期待を寄せた。