(台北中央社)台湾初の国産潜水艦試作艦「海鯤」が17日、初めての海上試験を南部・高雄港沖で実施した。建造を担う台湾国際造船(台船)は同日、推進や舵翼、電力、通気性、通信、計器などに関するシステムの海上での動的統合試験を順調に行ったと発表した。
海鯤は14日に高雄港内で港湾係留試験、17日には同港の沖合で約5時間にわたって海上試験を実施。海軍によると、海上試験は浮上した状態で計画通りに行ったという。
台船は海上試験について、潜水艦の安全性試験を浮上航行、浅水海域航行、深水海域航行の三段階に分けて複数回行うと説明。結果を基に不具合を調整して性能改善を図るとし、潜水航行では段階的に深度を深め、安全な条件下で作戦任務の要件を満たすとした。
また試験チームは台船や海軍の関係者、設備メーカーの技術者らで構成され、各国で行われている潜水艦試験を参考に、航行前の安全性評価や調整をした上で訓練を実施しているとした。
海鯤は全ての浮上試験を終えた後、台船の乾ドックに入れ、調整や水密試験などを行い、その後潜水航行試験を実施する予定。