(台北中央社)米国人ユーチューバーの男性が自身の台湾への入境が拒否されたと主張したことに関連し、内政部(内務省)移民署は23日、男性がビザ(査証)免除で台湾に滞在していた2023年に、就労許可を申請せずにテレビ番組に出演したことが原因だと説明した。
「LeLe Farley」の登録名で活動する男性は22日に公開した動画内で、自身が今年に入り台湾の「就業ゴールドカード」の審査に通ったとした上で、台湾に移住するつもりで米国の空港に向かったところ、パスポートをチェックした係員から入国できないと伝えられたと主張した。
就業ゴールドカードは、国が必要とする分野における特殊技能を有する外国人人材に対し政府が発行するもので、在留や就業が認められる。移民署によれば、男性は文化・芸術分野で就業ゴールドカードを得ていた。
台北市政府労働局は、男性が台湾のテレビ番組に一定期間出演し続けて報酬を受け取っていたため、労働の事実があると認定したと説明。就業サービス法の規定により過料が科される他、ただちに国外退去を命じられ、今後国内で就業できなくなるが、男性はすでに台湾を離れていたため、出入境管理を移民署に移管したとしている。
移民署は、男性が出入境制限を受けており就業ゴールドカードの発給条件を満たしていないため、規定にのっとってすでに許可を取り消したとした。
その上で外国人の入国禁止に関する規定により、不法就労で入国が禁止された外国人でも、特殊な技能や経験を有していて、政府機関が台湾にとって緊急の需要がある、または短期での育成が難しいと認めた外国人は入国禁止の適用除外を申請できると補足。男性も関連の証明を提出して申請すれば、審査を受けられるとした。