(台北中央社)軍人が関与した刑事事件の検察機関終局処分件数が10年間で5倍に増加したことが7日までに分かった。最高検察署が発表した。軍法の職責違反と規律違反の犯罪別の起訴率では、腐敗防止(貪汚治罪)条例違反が約6割で最も高く、国家安全法違反が5割近くで続いた。
同署が先月下旬に発行した電子報月刊に統計が掲載された。
台湾高等検察署の統計によれば、2014年に軍人が関与した刑事事件の終局処分件数は867件だったが、年々増加傾向にあり、23年には4549件に達した。24年は8月までの統計で3153件となり、月平均でみると23年を上回っている。14年1月から23年8月末までの終局処分人数は3万9324人だった。
犯罪別では、詐欺罪の人数が最も多く、18.4%を占めた。薬物違反、傷害罪、資金洗浄罪、賭博罪と続き、この五つで全体の55.6%に達した。軍法違反は9.4%だった。
軍法の職責違反と規律違反の起訴率は腐敗防止条例違反が59%、国家の機密に関するスパイ行為や軍服姿での投降動画撮影による報酬獲得などの国家安全法違反は46.7%だった。最高検察署は、全体に占める国家安全法違反の割合は高くはないものの、影響は計り知れないとしている。