(台北中央社)卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は2日、先月の台風21号で被害を受けた東部・台東県の離島、蘭嶼を視察し、現在島内で行われている電線の地中化工事について、次の台風シーズン前の来年中ごろに完成するとの見通しを明らかにした。島内の電力ネットワークがより強化されるとしている。
同島の電線地中化工事は2023年に行政院(内閣)が10億台湾元(約50億円)の予算を計上し、来年末までの完成を予定していた。
卓院長はフェイスブックを更新し、台風21号により蘭嶼では一時1900余りの世帯で停電となり、通信にも影響が出たものの、復旧が進んでいることを報告。機材の搬入や硬い地盤での施工などの挑戦があったとしながらも、自然災害下でも電力供給への懸念をなくすため、台湾電力に期間内の完成を求めたと語った。
また教育部(教育省)が台東県政府や被害を受けた島内の学校3校などに対する修繕費の拠出を認めたと明かした他、島内6集落の関係者から被災状況を聞いたとした上で、原住民族委員会による補助以外に、必要があれば政府は必ず対策を考えると復興支援への意欲を示した。