(シンガポール中央社)アジア太平洋地域の次世代リーダーの育成や結び付けなどを目的に米国のシンクタンク、アジアソサエティーが選出する「アジア21ネクスト・ジェネレーション・フェローズ」の対象者が27日に発表され、台湾からは台湾青年民主協会を立ち上げ、若者の投票を促す活動を発起するなどした林彦廷さんが選ばれた。
26の国と地域から、日本人2人を含む38人が選ばれた。活動家やアーティスト、教育関係者、記者など多岐にわたる対象者らが、12月にシンガポールで行われるサミットで交流する。
林さんは2018年創立の台湾青年民主協会を立ち上げた一人で、同協会の元理事長。戸籍地でのみ投票が可能な台湾で、ふるさとから離れて暮らす若者が投票のために帰省できるように寄付を募り、安価な交通手段を提供する全国的な取り組みを同年に始めた。同協会は20年と今年の総統選に先立って、各党候補者と若者世代が対話するフォーラムも主催した。
現在はIT大手アマゾン・コムで台湾の公共政策などに関する業務に従事する林さん。中央社の取材に応じ、これまでの成果が認められたことはうれしいとコメントした。この機会を通じてグローバルなネットワークとつながりを持ち、世界、とりわけ各国の政策に影響を及ぼすであろう次世代のリーダーたちに台湾を重視してもらうようにしていきたいと期待を寄せた。
アジアソサエティーによれば、台湾からはこれまでに蕭美琴(しょうびきん)副総統らが対象者に選出されている。