(台南中央社)詐欺事件の被害を防ぐため、マスクやヘルメットなどで顔を隠して現金自動預払機(ATM)を操作した場合に警告アナウンスを流し、その後に警告音を鳴らす仕組みが5月から南部・台南市で導入される見通しとなった。黄偉哲(こういてつ)台南市長は15日、警察の捜査に役立つ他、抑止力になると期待を寄せた。
黄市長は、詐欺グループはマスクやヘルメットを着用したままATMを利用することが多いと指摘。今回導入される仕組みではAI(人工知能)を使い、顔を隠した人がATMを操作すると、顔を露出するよう求めるアナウンスを流し、10~15秒後に顔が判別できなければ警告音を鳴らすと語った。近くにいる人や金融機関の職員などの注意を引き付けられるとしている。
政策研究や評価を担う台南市政府研究発展考核委員会の蒙志成主任委員は、新型コロナウイルスの流行期に利用されたマスク着用の有無を判別するシステムを応用すると説明。警察側から提供される情報を基に、詐欺による引き出しが多い場所に試験的に導入し、効果が確認できれば市全域に展開するとした。