(高雄中央社)日本統治時代に南部・高雄にあった高雄第一中学校の生徒だった日本人男性が、同校の後身、高雄高校で4日に開かれた卒業式にビデオメッセージを寄せ、卒業生を祝った。
メッセージを寄せたのは、高雄一中の20期生に当たる宮城政三郎さん。高雄高によれば、同校の卒業生が昨年6月、沖縄で台湾人日本兵の慰霊祭に参加した際、宮城さんのことを報じた新聞記事を見かけたことがきっかけで実現したという。
宮城さんは沖縄県与那国島出身で、第2次世界大戦末期の1944年8月から高雄一中で学んだ。学徒兵になった45年には高雄で空襲にも遭遇したが、生還。ビデオメッセージでは、台湾がずっと幸せかつ平和な島であることを願うと語った。
高雄高に残された資料によると、宮城さんは「行方不明」とされていた。校内での話し合いで宮城さんに卒業証書を授与することが決まり、今月下旬に荘福泰校長らが沖縄を訪問する際に手渡すとしている。