(台北中央社)1989年に中国で起きた天安門事件から35年に当たる4日、台北市内で複数の民間団体が主催する追悼集会が開かれた。主催者側は、約2千人の市民が詰めかけたとし、中国に対して「(天安門事件を)われわれは忘れていない」というメッセージを送ったとしている。
会場では天安門事件の目撃者が当時の様子を振り返った他、演劇の上演や音楽の演奏などが行われた。また「8964」の数字をかたどったキャンドルライトや天安門事件の犠牲者を追悼する像「国恥の柱」のレプリカも飾られた。
主催者の一つ、華人民主書院協会の林啓驊理事長は、ここに立つ意義は中国政府に対し、血なまぐさく残酷な国家の暴力や「デリケートな日」を必死でもみ消そうとしていること、鎮圧されるなどした一人一人のことを忘れていないと伝えることだと語った。
2017年に中国への入国後に身柄を拘束され、国家政権転覆罪で懲役5年の判決を受けた台湾の人権活動家、李明哲さんも会場を訪れ、天安門事件に象徴される中国政府は、民主化や自由に向かうことはあり得ないなどと持論を展開した。