(台北中央社)韓国各地で不審な郵便物が届く騒ぎが相次いでいる。送り状には台湾から発送したと書かれ、開封した人が体調不良を訴える事案も起きた。これに対し内政部(内務省)警政署刑事警察局(刑事局)は21日、これらの郵便物は中国から船便で台湾に送られ、台湾の郵便事業を担う中華郵政が韓国に航空便で送ったものだとの見方を示した。
韓国・聯合ニュースなどによれば、南東部・蔚山市で20日、障害者福祉施設に送られてきた郵便物を開封したところ、3人が目まいを訴え、病院に運ばれた。別の場所でも複数の類似した通報があり、警察が調査を始めたという。
刑事局は、在韓職員が韓国警察と緊密に連絡を取り、情報交換をしていると説明。韓国側は関連品の鑑定を行っているとし、台湾側も財政部関務署(財務省関税局に相当)や法務部(法務省)調査局、関連機関などと合同チームを結成し調査に当たる方針を示した。
中華郵政は22日、物流業者に対し、第三国から台湾を経由して韓国へ送る郵便物取り扱いの一時中止を通達したと明らかにした。
中華郵政郵務処の林立富副処長によると、中国の輸送力不足のため、中国から韓国への郵便物は直接送るよりも、物流会社を通じて台湾を経由した方が輸送にかかる時間が短く料金も安いという。