(高雄中央社)南部・高雄市の中山大学は29日、海洋科学科の廖徳裕教授やシンガポールのリー・コンチェン自然史博物館の研究員らでつくる国際研究チームが新種の魚を発見したと発表した。研究論文はシンガポールの学術誌「ラッフルズ・ブリティン・オブ・ズーロジー」で発表された他、内容は米サイエンス誌にも紹介された。
研究チームが見つけたのはオーストラリア・クリスマス島やフィリピン・パングラオ島のアンキアライン洞窟に生息する茶色のウツボ科の魚。体長は約40センチで、光の届かない洞窟の中にいるため、目が極端に小さかったり、なかったりする。
廖氏は、今回見つけた9匹のサンプルのうち、2匹の左目は完全に消失していたとし、光のない環境に適応するために進化している最中の可能性があるとの見方を示した。
研究チームは今月もフィリピン・パラワン島のプエルトプリンセサ地底河川国立公園で調査を行い、別の種類のウツボなどを発見したと報告。洞窟に暮らす生態系への理解は進んでおらず、引き続き研究する価値があるとし、今回の調査結果についても近日中に国際的な学術誌で発表する方針だとした。