(台北中央社)卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は17日、台北市内で開かれた「第35回台日工程技術シンポジウム」の開会式に出席し、台日双方が連携を強化する必要性を訴えた。
卓氏は、9月下旬に東部・花蓮県で発生したせき止め湖の溢水による洪水被害で、水位観測用の先進機器が日本から提供されたことに触れ、「日本に改めて最大の感謝を表明する」と述べた。
また、日本がインド太平洋地域の平和と安定に尽力し、台湾と近い理念を有することや、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の期間中、高市早苗首相が台湾から総統特使として出席した林信義(りんしんぎ)総統府資政(顧問)と面会し、林氏との面会を自発的に国際社会に発信したことに言及し、台日関係のより一層の緊密化を改めて示したとした。
さらに、台日のさらなる協力に意欲を示し、双方が産業の相互補完やエンジニアリングの学習経験の中から集団的な力でより多くの海外での連携の機会を勝ち取り、それぞれの強みを掛け合わせて世界に進出できるかは、今後、世界の関税措置による新貿易秩序に対応する上で、台日が緊密に結びつくべき重要な指標でもあると語った。
シンポジウムは台湾最大規模の工学学術団体「中国工程師学会」などが主催。日本から60人以上の政府関係者や学術界の専門家を招き、土木技術関連の幅広い分野について意見を交わす。18、19日両日にはグループセッションが開かれる。