(台北中央社)歴史ドラマ「斯卡羅」(SEQALU:Formosa 1867)の原作などを手がけた、医師で作家の陳耀昌さんが17日までに死去したことが分かった。76歳だった。
1949年生まれ。台湾大学医学科卒業。台湾で初めて骨髄移植を行った医師で、血腫の権威としても知られる。90年代後半から2000年代前半にかけては国民大会代表(当時の国会議員)や行政院(内閣)顧問などを歴任。その後、作家として「斯卡羅」の原作となった長編小説「フォルモサに咲く花」(傀儡花)など台湾史に関する作品を複数発表した。
遠流出版(台北市)の王栄文董事長(会長)は17日、中央社の電話取材に応じ、陳さんが心臓の手術やがんで体調が優れない中、小説「東寧狂想曲」(東寧は台湾の古い呼称)の執筆に尽力していたと明かし、亡くなるとは思いも寄らなかったと話した。遺作となった同小説は台湾で12月末に出版される予定だという。