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国防部、白書発表 自然災害や敵の脅威に対する「強靱性」に焦点/台湾

2025/10/09 17:41
自然災害や敵の脅威に直面した際の強靱(きょうじん)性に焦点が当てられた2025年版の国防報告書=10月9日、台北市
自然災害や敵の脅威に直面した際の強靱(きょうじん)性に焦点が当てられた2025年版の国防報告書=10月9日、台北市

(台北中央社)国防部(国防省)は9日、防衛白書に当たる「国防報告書」の2025年版を公表した。過去同様、中国共産党による台湾への脅威の実態や軍備の現状について触れたほか、自然災害や敵の脅威に直面した際の強靱(きょうじん)性にも焦点が当てられた。

国防報告書は2年に1度の発行。19年は「全民国防」と国防産業の振興、21年は中国共産党の脅威や地域の安全、友好国との協力に着目し、23年は21年の内容を基礎に中国の脅威や地域情勢の変化を重点とした。今年は中国の多様な脅威の様態をより詳しく説明するとともに、強靱性強化や戦地での救護に関する章も新たに加えた。

国土強靭化についての章では、台湾は地理的条件が特殊で、頻繁に自然災害の脅威にさらされている上に、権威主義拡張の最前線にもあると位置付けた。重大な災害や、平和や安定の破壊を図ろうとする敵の行為に備え、社会全体での強靭性を高め続ける必要があるとした。

戦略的コミュニケーションの重要性も強調した。国軍が近年、戦略的コミュニケーションに関する国際会議に参加し、友好国の関連機関と交流して悪意ある影響工作への対応について事例や経験の共有を行っていると説明。これにより戦略レベルでの対話のパイプや情報共有の仕組みを確立し、民主主義や自由の価値を友好国と共同で守るとした。外交部(外務省)との連携強化にも触れた。

顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は白書の序文で、国軍は人を中心とした哲学を堅持するとし、形式主義による負荷を排除して兵士がより訓練に専念できるようにすると述べた。また、消耗戦略と非対称作戦の考えを国家全体の戦力に統合し、社会全体の防衛強靱性を結合して軍民一体の仕組みを強化するとした。

(游凱翔、呉書緯/編集:田中宏樹)

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