(台北中央社)台北市内で開催中の国際フォーラム「玉山論壇」で講演を行った超党派議員連盟、日華議員懇談会(日華懇)会長の古屋圭司衆院議員(自民党)が17日午後、同市内で記者会見を開いた。日本の戸籍の国籍欄が5月に国籍・地域欄に変更され「台湾」と表記できるようになることについて、会談した頼清徳(らいせいとく)総統から感謝の意を直接伝えられたと明かした。
会見では、この日の昼食会で蕭美琴(しょうびきん)副総統の隣に着席し、蕭氏が日本生まれであることや岐阜県でホームステイを経験したことについて話をしたと紹介した。その後、頼総統や謝長廷(しゃちょうてい)前駐日代表(大使に相当)と面会したという。
また日本メディアの記者から蔡英文(さいえいぶん)前総統の日本訪問の予定について問われると、「(蔡氏は)日本に訪問したいという希望を持っている」とした上で、実現にはさまざまな調整が必要だと説明。日華懇として、環境を整えるための「最大限の努力をしていきたい」と述べた。
古屋氏は17日午前に行われたフォーラムの開会式であいさつをし、安倍晋三元首相が生前に唱えていた「台湾有事は日本有事」を台湾語で話した。その上で台湾海峡の平和と安定が国際社会や世界のサプライチェーン(供給網)に与える影響は重大だとの考えを示し、インド太平洋地域の自由と開放を守るために中国を注視し続け、理念が近い国と共に台湾海峡の平和を守る必要があると訴えた。
古屋氏の同フォーラム参加は5回連続。今回は山本順三参院議員、平沼正二郎衆院議員(いずれも自民党)と共に、16日から2日間の日程で訪台した。初日には中部・台中市の国家漫画博物館を訪問して李遠(りえん)文化部長(文化相)と面会した他、台北で韓国瑜(かんこくゆ)立法院長(国会議長)主催の懇親会に出席した。
(編集:田中宏樹)