(台北中央社)台風被害による生産量の減少で、バナナの価格が高騰しているのを受け、立法委員(国会議員)から政府の対応に批判の声が上がった。農業部(農業省)は10日、バナナの研究機関が強風に強い品種の開発に尽力していると説明した。
台湾では昨年、3個の台風が上陸し、多くのバナナの木が折れたり、倒れたりした。農業部によれば、台湾全土のバナナの収穫面積は約1万4000ヘクタールで、このうち約5200ヘクタールが台風被害を受けた。特にバナナの主要産地である南部・高雄市や屏東県では被害が最も深刻だったという。生産量の減少によって、卸売価格は前年の同時期に比べ、2倍以上の水準になっている。
農業部は同日、フェイスブックに、台湾産バナナの生産と流通の改善に取り組む台湾バナナ研究所(屏東県)による解説動画を投稿。同研究所が強風に強い、背の低い品種の開発を進めていることを紹介した。また、バナナを植えてから収穫するまでには10カ月以上かかると説明した。