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行政院、立法院に「理性的な審議」呼びかけ 野党による予算大幅削減で/台湾

2025/01/20 17:58
2025年度中央政府予算案を巡り、立法院に理性的な審議を求める記者会見に出席する卓栄泰行政院長(首相)=2025年1月20日、中央社記者鄭清元撮影
2025年度中央政府予算案を巡り、立法院に理性的な審議を求める記者会見に出席する卓栄泰行政院長(首相)=2025年1月20日、中央社記者鄭清元撮影

(台北中央社)立法院(国会)で2025年度中央政府予算案の審議が行われる中、野党が予算の大幅削減を提案し、すでに一部の野党案が可決されている。行政院(内閣)は20日、記者会見を開き、理性的な審議を行うよう立法院に対して呼びかけた。

立法院では20日、2025年度中央政府予算案の審議が引き続き行われた=2025年1月20日、中央社記者王騰毅撮影
立法院では20日、2025年度中央政府予算案の審議が引き続き行われた=2025年1月20日、中央社記者王騰毅撮影

立法院では17日、計939億7500万台湾元(約4500億円)の予算を削減する提案が、最大野党・国民党と第2野党・民衆党の議員らの賛成多数で可決された。行政院院会(閣議)が昨年8月に決定した今年度予算の歳出は3兆1325億元(約14兆9300億円)で、削減額は3%に当たる。20日も引き続き予算案の採決が行われている。

記者会見には卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)や、予算が大きく削減される可能性がある部会(省庁)の長が出席した。卓氏は、野党案では数位発展部(デジタル発展省)や国家通信伝播委員会、大陸委員会などの予算が1元(約5円)にまで削減されると指摘し「これは国を麻痺(まひ)させ、政府を滅ぼし、中華民国を滅ぼす第一歩なのではないか」と批判。その上で「行政院は立法院によるいじめを受け入れられない」と述べた。

卓氏はまた、内政部(内務省)の詐欺対策関連予算が9億元(約43億円)凍結されるとし、国民をばかにしていると批判。詐欺グループを喜ばせ、国の防衛能力をなくし、人々を大きな危険にさらすことになると主張した。

(高華謙、葉素萍、呉書緯/編集:田中宏樹)

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