(台北中央社)立法院院会(国会本会議)での公職人員選挙罷免法改正案などの強行採決に反対する政権与党で議会第2党の民進党立法委員(国会議員)は19日夜、立法院(国会)議場の議長席を占拠し、20日には野党で議会第1党の国民党立法委員と衝突した。その後国民党側が議長席を取り返し、この日の院会は当初予定より約1時間40分遅れで始められた。
台湾では立法委員数で国民党が民進党を上回る政権との「ねじれ」が生じている。20日の院会では、公職者のリコール(解職請求)成立要件を厳しくする内容を盛り込んだ公職人員選挙罷免法や違憲審査における表決のハードルを引き上げる憲法訴訟法、税源配分に関する「財政収支画分法」の改正案が審議される予定だった。
民進党立法委員は19日夜、議場の窓を破って議場内に入り、議長席を占拠。国民党立法委員は20日朝、設置されたバリケードを突破し、民進党立法議員ともみ合いになった他、水をかけ合う様子も見られた。
民進党は19日深夜、報道資料を通じ、今回の焦点となっている3法案について、国民党が民主的な討論を封じ、多数派の暴力で強行採決すれば、台湾の憲政体制と人民の基本的な権利に重大な損害を及ぼすと批判した。