(台北中央社)国防部(国防省)は30日、福建地区で中国軍の長距離ロケット砲部隊が同日午前9時から、北部に設定した目標に向けて一連の実弾射撃を行い、台湾から24カイリ(約44キロ)のラインの周辺に着弾したと発表した。国軍が兵力、火力の統合システムで厳密に監視し、対処しているとした。
中国側は29日、台湾周辺で「正義使命2025」と題した軍事演習の開始を発表。30日には午前8時から午後6時まで、台湾を取り囲む海域と空域で実弾射撃演習を実施するとしている。
顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は報道資料を通じ、国軍は頼清徳(らいせいとく)総統による「衝突をエスカレートさせず、紛争を引き起こさない」の訓示にのっとって冷静に対応し、国家の安全と民主主義、自由を断固として守ると述べた。
顧氏は中国が軍事的・非軍事的手段を組み合わせた手法を通じ、認知戦や台湾の戦力消耗の目標達成を狙っているのは明らかだと言及。団結を破壊し、台湾社会に対立や矛盾をもたらそうとしていると指摘した。


