(台北中央社)中国軍が台湾周辺で行った軍事演習について、頼清徳(らいせいとく)総統は31日、「単発の出来事ではない」と述べた。中国は権威主義の拡張や脅迫のエスカレートを続けており、地域の安定に高い不確実性というリスクをもたらしているとした。
頼総統は台北市の総統府で行われた将官昇任伝達式であいさつし、国軍は中国の演習に当たり直ちに兵力を投入し、平時の訓練の成果を示したと言及。軍の努力や献身に感謝を示した。
中国について最近、日本の周辺から南シナ海にかけ、また台湾に対して嫌がらせを行っていると言及。世界の水運や貿易、平和に影響を及ぼしていると語った。
その上で、変化の多い敵情や手段に直面する中、将官ら全ての国軍幹部がより高い水準で部隊を率い、戦備の規律や指揮の効果を強化するよう期待していると強調した。
中国軍の軍事演習は29日から30日にかけ、台湾周辺で実施された。30日には実弾射撃も行われ、国防部(国防省)によると中国福建省から台湾の北や南西の海域に向けてロケット弾27発が発射された。

