(台北中央社)国際実用射撃連盟(IPSC)台湾地区のトップを務める陳信宏総監は5日、国際オリンピック委員会(IOC)の要求を受け、来年から台湾実用射撃協会(TPSA)が「Taiwan」名義で国際大会に出場することができなくなったと明らかにした。外交部(外務省)の劉永健(りゅうえいけん)報道官は同日、スポーツは政治の妨害を受けるべきではないと不快感を示した。
TPSAは3日、フェイスブックのファンページを更新し、「IOCがIPSCに圧力を加え、台湾の改名を求めた」とする文章を投稿していた。
陳氏は中央社の取材に、IPSCは実用射撃が一スポーツとして認められ、五輪競技になることを最終的な目標にしていたと説明。IOCはIPSCが規定に合わせることを求めているとし、「本当に五輪に出場できるのであれば喜ばしいことだ。譲歩する必要もある」との認識を示した。
またIPSCの関係者と4日にオンラインで話し合ったとした上で、来年から国際大会での名義を「IPSC Taiwan」から「IPSC Chinese Taipei」に変更する他、中華民国国旗の「青天白日満地紅旗」に代えて中華オリンピック委員会旗のみを掲出すると述べた。
劉報道官は、もし中国が再び政治的理由で台湾人の国際的なスポーツ大会出場を妨害した場合、両岸(台湾と中国)の民間の友好関係を著しく損なうと訴えた。