(サンフランシスコ中央社)米国の酒類コンペティション「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション」(SFWSC)の結果が8日に公表され、台湾米を原料に使ったウイスキー「旅三 Voyage3」と焼酎「竹塹酒 Pocael 194 Rice Spirit」がダブルゴールド賞に輝いた。これらの蒸留酒を醸造した恒器製酒(北部・桃園市)の責任者、羅已能さんは、台湾米の価値が高まることを願うと語った。
SFWSCでは今年、台湾から出品された複数の商品が金賞や銀賞などに選ばれた。ダブルゴールド賞は、全ての審査員が金賞に値すると評価した商品にその称号が与えられる。
中央社の取材に応じた羅さんは、台湾で米を原料とした蒸留酒は一般的に料理用として使われ、価値が低いと見なされがちだとしながらも、世界に知られるためには、単なる料理酒ではなく、高品質の商品を作らなければならなかったと話す。
旅三には東部・花蓮県寿豊郷産の「吉野一号酒米」、竹塹酒には北部・新竹産の「台中194号梗米」がそれぞれ使われている。羅さんは、竹塹酒がダブルゴールド賞に輝いたことは、酒造用ではない米でも世界的に高い評価を得られることを示せたとし、「台湾の多くの米は蒸留酒にでき、さらに付加価値を持たせられる」と語った。
また米を使った酒は日本の清酒が主流とされる中でも、台湾米の品質は日本にも劣らないと強調。リキュールやスパークリング酒にも展開できるとの考えを示し、台湾の原料を使って世界に認められる商品を開発し、国際的なコンテストへの出品やさらなる付加価値の創出を通じて、台湾の農業従事者を支援し、外貨獲得ができるとの見方を示した。