(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は10日、5月の就任以来初となる国慶日(中華民国の国家の日)演説を行う。消息筋によると、頼氏は、台湾が直面する挑戦や総統としての使命を説明するほか、国内の団結などに向けてさらなる努力をしていく決意を表明する。
演説のテーマは「台湾を団結させ、共に夢をかなえる」。頼氏は「またがる」をキーワードに(1)時代にまたがる歴史的精神(2)世代にまたがる市民ケア(3)地域にまたがる社会的均衡(4)分野にまたがる経済発展(5)党派にまたがる与野党協力(6)国境にまたがる国際連携-の六大目標を掲げ、団結を呼びかける。
両岸(台湾と中国)関係を巡っては、中国による台湾への外交・軍事圧力やグレーゾーン作戦などを例に挙げ、中国があらゆる手段で台湾を混乱に陥れようとしていると強調。国際関係については、世界の平和と繁栄のため、台湾は引き続き責任ある態度で民主主義陣営の仲間と共に努力することを誓う。
頼氏は5日、台北ドームでの国慶日祝賀イベントで「中華人民共和国は中華民国の人々の祖国には絶対になり得ない」などと訴え、中国はこれに反発した。10日の演説内容には注目が集まっている。