(東京中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)と日本の海上保安庁が18日に千葉県の房総半島の南の海上で捜索や救助に関する合同訓練を行ったと日本メディアで報じられたことに関連し、林芳正官房長官は19日午前の記者会見で、日台双方の窓口機関の間で交わした覚書に基づき、海難捜索救助といった実務協力や交流が平素から行われているとし、「中国を含む第三国を対象や念頭に置いたものではない」と述べた。
報道を受け、事実関係と訓練の狙い、1972年の断交後に例があるのかなどを取材陣から聞かれた。
林氏は「台湾はわが国にとって基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり大切な友人」だと言及。日台双方の窓口機関間には海洋協力に関するさまざまな事項を取り扱う協力対話の枠組みがあり、同枠組みにおいて海難捜索救助分野の協力に関する覚書や密輸および密航への対策にかかる協力に関する覚書が結ばれていると紹介した。その上で、「双方の窓口機関の間でこれらの覚書に基づき平素から行われている協力は海難捜索救助といった実務協力や交流であり、中国を含む第三国を対象や念頭に置いたものではない」と説明した。
また「政府としては台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの基本的立場を踏まえ、日台間の協力と交流のさらなる深化を図っていく考え」だと述べた。