(台北中央社)2008年に発見された登録番号597966の小惑星が、日本統治時代の社会運動家で「台湾新文学の父」として知られる作家で医師の名にちなみ「頼和」と命名された。30日には台北市内の文化施設で命名発表会が開かれ、自身も医師である次期総統の頼清徳(らいせいとく)副総統は、頼和のように弱者を支援して教育を重視し、台湾の民主主義を守ると今後の決意を語った。
今年は頼和生誕130周年に当たる。頼和と命名された小惑星は中央大学(桃園市)天文研究所鹿林天文台の林啓生さんらが見つけたもので、最近になり国際天文学連合(IAU)が命名に関する申請を承認した。
頼副総統は頼和について、高い技術を持ち、親身になって診察を行う医療界の手本だったと評価。台湾文学の発展にも著しい貢献があり、民主化運動の先駆けだったとし、台湾社会は頼和に対して強い敬意を払っているとの認識を示した。
また宇宙で無数に輝く星々の中で、貧しい人々を世話することに尽力し、辛く厳しい時代にも台湾の人々のために声を上げ続けた1人の医師による台湾の光が放たれることに感動を覚えると語った。