(台北中央社)与党・民進党内で、セクハラ疑惑が相次いで発覚した。同党の許立明(きょりつめい)秘書長は2日、記者会見を開き、被害者や社会に対し謝罪し、疑惑に対して適切な対応をしなかった元青年部主任を処分する考えを明らかにした。
被害を受けたとする元婦女部職員の女性は先月31日、フェイスブックでセクハラ被害を告発。在職中の昨年9月、協力会社の社員からセクハラ被害を受け、当時婦女部主任だった許嘉恬氏に報告したものの、適切な対応がされなかったと主張。2日には元青年部職員の女性がフェイスブックで、同僚からのセクハラ行為を当時同部の主任だった蔡沐霖氏から隠蔽(いんぺい)された他、加害者を擁護するような発言をされたと明かした。
許秘書長は、かつて党本部で働いていた職員がこのような扱いを受けていたことに、怒りややり切れなさ、申し訳なさを感じると語り、同席した他の党幹部らと頭を深く下げた。
事態を受け、党主席(党首)を務める頼清徳(らいせいとく)副総統は1日、許嘉恬氏から同日提出された辞職願を了承したとし、被害者と社会に謝罪。2日には専門窓口の設置やセクハラを容認しない原則、党則の改正を打ち出し、是正に取り組む方針を示した。
許秘書長は、蔡氏はすでに党本部での職務から外れているものの、党として厳格な処分を下すと語った。また党の広報担当者は中央社の取材に対し、蔡氏は加害者ではないが、仮に被害者女性の発言通り、誹謗などの罪に該当していた場合、調査の後、捜査機関に対応を委ねる考えを示した。