(台北中央社)中華民国(台湾)と外交関係を結ぶ中米ホンジュラスが中国との国交樹立の方針を発表したのを巡り、呉釗燮(ごしょうしょう)外交部長(外相)は23日、ホンジュラスとの関係の状況は芳しくなく、高額な金銭を要求されたと明らかにした。中国と金銭外交で競うつもりがないことを強調し、最後まで努力する考えを示した。
立法院(国会)外交・国防委員会への出席前に報道陣の取材に応じた。
消息筋は22日、中央社の取材に対し、外交部(外務省)が13日にホンジュラスのレイナ外相から総額25億米ドル(約3200億円)近くの経済支援を要求されていたことを明らかにした。台湾の回答を待たず、カストロ大統領は14日、ツイッターで、中国との公式な関係の樹立を取り計らうようレイナ外相に指示したと発表した。
呉氏は23日、報道陣に対し、「今は非常に困難な段階にある」と説明。中国が国際社会において台湾に対して絶えず圧力を加えていることに触れ、台湾は国際社会でより多くの空間を開拓していく必要があると述べた。
ホンジュラスの特使団が中国に向けて出発したと報じられたことについては「ホンジュラスの状況は把握している」と語った。
22日付のロイター通信によれば、レイナ外相はロイターの取材に、台湾に求めた25億米ドルは「支援」ではなく、「交渉による再融資のメカニズム」で、台湾にホンジュラスの債務を購入してもらう融資の仕組みに関する提案だったと説明したという。