(台北、ワシントン中央社)世界貿易機関(WTO)の閣僚会議が12日、スイス・ジュネーブで始まった。台湾を代表して出席した鄧振中(とうしんちゅう)行政院政務委員(無任所大臣)は声明で各加盟国・地域に対し、貿易に影響を与える不透明な行いに注意を払うよう呼び掛けた。
中国は昨年3月以降、害虫の検出を理由に、台湾のパイナップルやレンブ、バンレイシの輸入を相次いで停止。今月10日には、ハタの輸入停止も発表された。
鄧氏は、いかなる国も経済的に脅迫する手段でその他の加盟国・地域に政治的妥協を求めたり、合理的な根拠なく突如として個別の加盟国の産品の輸入を禁止したりしてはならないと訴え、「台湾のパイナップルやレンブ、バンレイシは大きな被害を受けている」と強調した。
また、12日には日本や米国、欧州連合(EU)などWTOに加盟する有志の国・地域がウクライナ支援への連帯を示す共同声明を発表し、台湾もこれに加わった。声明に名を連ねたのは、台湾を含む計56の国・地域。