台北市内で1日、道教の儀式に登場し、米で作った竜がお披露目された。その生き生きとした姿を写真に残そうと、多くの来場者がシャッターを切っていた。
この日は旧暦2月2日に当たり、台湾の民間では、竜王が冬眠からさめて頭をもたげる「竜抬頭」の日と言われている。市内では道教と創作をテーマとしたフォーラムが開催され、かつて廟などの建物の竣工式に見られる「米の竜」の作り方の実演が行われた。
手掛けたのは道教のベテラン道士を意味する「道長」の葉峻男さん。2色の米を使って竜の体を描き、その上に金貨を差し込み、竜のうろことし、おワンやお皿で目、鼻、口などを並べ、さらに卵を使って竜のひげを飾った。
葉さんは中央社の取材に対し、竜は土地と緊密な関係があり、廟などの宗教施設や家宅などにも竜の神が宿っていると伝えられていると指摘。工事は土地の秩序のみならず、竜の神をも驚かせることから、竜神を呼び戻しその鎮座を図るのが米の竜の役割だと説明した。