南部・屏東県の砂浜で6日、ゴンドウクジラ1頭が座礁しているのが発見された。体長約285センチ、体重220キロと痩せている。鯨類の救護施設に送られ応急処置が行われたが徒労に終わった。
鯨類を含む海の生き物の救護や保全を目的に立ち上げられた救護ネットワーク「海洋保育類野生動物救援組織網」(MARN)によると、同日午前6時45分ごろ、同県佳冬郷の塭豊海堤砂浜で「生きている状態でクジラが1頭座礁している」との通報があった。
体に多数傷がついている他、脂肪が少なくなっており衰弱が進んでいる。救助に当たった専門家の話では、長さ3メートル近いのゴンドウクジラなら、体重は300キロを超えるはずだが、この個体は身長の割に「本当に痩せている」。
懸命の作業もむなしく、クジラは翌日、息絶えた。
専門家はゴンドウクジラは体が大きく群れで行動する動物だと言及。この個体は体調不良で群れから離れてしまったのではないかとみており、解剖による死因究明が待たれるとしている。
同県大鵬湾では先月末、ゴンドウクジラが目撃されており、同一個体ではないかと見られている。