南部・屏東県の大鵬湾でこのところ、クジラ1頭が浅海域で泳いていることが目撃された。海洋委員会海洋保育署(海保署)はクジラ類の全ては保全活動を行う必要があるものだと指摘。見つかっても距離を保ち、近づいたりその行動の邪魔をしたりしないよう呼びかけた。
同署が先月31日に発表した報道資料によれば、同27日、大鵬湾の潟湖エリアで「クジラ1頭が姿を見せている」と海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)南部分署の大鵬湾安検所に通報があった。駆けつけた救援隊によると、ゴンドウクジラの雌とみられ、健康状態は良好で、活動に目立った異常がないという。
クジラは同29日と31日にも同湾内で確認され、29日に発見された際、救援隊の指導の下、漁業従事者が深海域に誘導した。
ゴンドウクジラは普通、単独行動はなく数頭~数百頭の群れで行動する。これまでは台湾の東部海岸で確認されたが、出口が一つしかない大鵬湾の潟湖で確認されるのは初めて。群れから離れてしまい迷子になった可能性があるとみられ、海保署と救援隊は引き続きクジラを監視する方針。