東部・花蓮県の鳳林鎮で5月25日、カタツムリの世界選手権が開催された。各地から集まった80匹の「選手」が有機栽培した新鮮なさつまいもの葉っぱを賭けて競走した。
主催した地元の地方創生団体によれば、同大会は2019年に続いて2回目。「1回目の選手が最近ようやくゴールインしたため、やっと2回目を開催できるようになった」とか。
「カタツムリでさえあれば誰でも参加できる」レース場は2つの同心円が描かれた円卓の上。中央の円周に並べられた各選手は外の円に向かって33センチの距離をのろのろと進んだ。緊張しすぎて産卵してしまい実力を発揮できない選手もいた。
優勝に輝いたのは東部・台東県からやってきた陳さんのカタツムリ。2位と20秒の差をつけて1分25秒の速さで大会記録を刷新した。「試合の1週間前、カタツムリを10匹拾った。紫色のサツマイモの葉っぱを食べさせた上で、選抜を通して最強の1匹を選出して出場させたのだ」と話す陳さん。続けて訓練し連覇を目指したいと意気込んだ。
鳳林は、ゆったりと暮らしながら地域の自然や歴史などを重視するまちづくりを目指すスローシティーとして認証を受けた街。主催側はイベントを通じて多くの観光客を引き付ければと期待を寄せた。