(台北中央社)台湾の伝統芸能「官将首」と日本の歌舞伎が国境を越えてリアルタイムで共演する公演が24、25両日、台北と大阪で行われた。台湾の通信大手、中華電信とNTTが2024年8月に開通させた、次世代通信基盤「IOWN」(アイオン)を活用した通信網、国際間オールフォトニクス・ネットワーク(APN)を使い、実現した。
公演は大阪・関西万博のNTTパビリオンデーに合わせて行われた。台北の会場では中部・台中市の伝統芸能団体「九天民俗技芸団」の演者が、大阪の万博会場では歌舞伎俳優の中村獅童さんやバーチャルシンガーの初音ミクが出演。中華電信とNTTによれば、演者の動きを互いの会場へリアルタイムに双方向伝送することにより、両会場の観客が同時に楽しめる世界初の演出が繰り広げられた。
APNは従来のインターネット通信と比べ、データ通信の所要時間が大幅に短縮できる。中華電信の林栄賜総経理(社長)は、昨年にAPNのテストが成功し、今年は台日双方での没入型・リアルタイム共演も行えたため、技術的にはすでに問題なく、応用さえできればAPNのメリットをより発揮できると語った。