(台北中央社)台湾の公的研究機関、工業技術研究院(工研院、北部・新竹県)が5日、設立50周年を迎えた。記念式典に出席した蔡英文(さいえいぶん)総統は、台湾を労働集約型の産業構造から技術主導型のハイテク大国に変え、半導体産業発展の基礎を築いたとし、台湾への貢献に感謝の意を示した。
蔡氏は、半導体だけでなく、情報通信やディスプレー、カーボンフレームの自転車など、世界でも最先端の地位にある台湾製品の多くは工研院が最初に手掛けたものだと強調。50年前、不安定な情勢下で誕生した工研院は、世界レベルの研究開発機関となり、台湾に寄与する鍵となるパワーになったとの認識を示した。また工研院が手にした国際的な名誉は、台湾の光であり、国民の誇りだと語った。
その上で、工研院は国のニーズに応じ、現在はスマートで健康的な生活、持続可能な環境、粘り強い社会などの実現に向けて革新的な研究を行っていると説明。引き続き時代の先端を歩み、台湾に資する機会を把握して世界における競争力を強化し、台湾の光がこれからも世界で輝き続けることを期待すると述べた。