(台東中央社)東部・台東県東河郷アトラン(都蘭)集落で1日から独自の地域通貨「Mi」の発行が始まった。隣人に除草の頼み事をする際や英語学習の習い事の支払いなどに使用できる。
Miの紙幣は15点、30点、60点の3種類あり、予定される発行額は12万点。住民1人ごとに240点分が配布され、この日は40人以上が受け取りを済ませた。
関係者によると、台湾元への両替はできないが、隣人に布団干しやごみ出しを頼んだり、ヨガ教室のレッスン料などとしても利用可能。サービスをして受け取ったMiを、自分が必要なサービスとさらに交換できるという。
Miは台湾原住民(先住民)族アミ族の言葉で「代わりに仕事をして助け合う」という意味の「ミパリウ」から名付けられた。
Miの発起人、江慧儀さんは、台湾東海岸の住民が地域通貨を通じて住民同士のつながりを増やし、猫への餌やりや買い物などの日常的な雑務の他、翻訳や教学などの専門技術で台湾元への依存を減らせると語る。
地域通貨は台湾でもすでに一部地域で発行例がある。江さんは台湾元に取って代えるのではなく、補助貨幣としてサービスと換え、消費活動を自分の地域内で行い、真の地域経済循環を生み出したいと話した。