(台中中央社)324点の資料を通じて台湾と日本の漫画の歴史と発展を振り返る企画展「台湾の少年と日本の少年」が15日、中部・台中市の国家漫画博物館東側園区で始まった。10月12日まで。漫画家の手塚治虫や政治的弾圧を受けながらも出版社を立ち上げ子供向け雑誌を創刊した蔡焜霖氏の生涯や当時の時代背景などを比較して紹介している。
同企画展は、国家漫画博物館準備処(中部・台中市)と京都国際マンガミュージアムが共同で開催。今年5~6月には京都でも開かれた。
開幕式が16日に開かれ、李遠(りえん)文化部長(文化相)は、展示を通じて台湾と日本の漫画の巡り合いとその影響を知ることができると語った。手塚プロダクションの松谷孝征社長は、漫画やアニメを通じて相手が何を考えているか理解でき、戦争勃発の可能性を下げられると信じているとあいさつした。
キュレーターを務めた政治大学の李衣雲教授によると、台湾では1950年代から日本の漫画をトレースした作品が出回ったが、審査に合格するため、日本と関係する事柄は全て黒塗りにされていたという。