(花蓮中央社)日本統治時代に建設され、台湾総督府営林所の事務所として使用された東部・花蓮県の県定古跡「花蓮港山林事業所」が今年4月、修復を終えた。修復は計画から完了までに2年以上を費やし、1400万台湾元(約6700万円)余りの費用が投じられた。農業部(農業省)林業・自然保育署花蓮分署は28日、民間業者を対象とした貸し付けの入札を始めたと公告した。
同分署は建物について、洋風の木造トラス構造が使われている他、日本統治時代中期の建築に広く見られる洗い出しや木ずりを用いた天井、軒先のY字型柱、瓦などが見られると説明。技術面での歴史的な価値が高く、和洋折衷の美しい建物だと紹介した。
業者への貸し付け期間は5年。主な対象となるのは、国産材を主要原料とした工芸、デザイン、生活クリエーティブなどに関連する産業で、主要原料が布や天然の染め物、その他の天然素材の同様の産業も次いで対象となるという。同分署は民間のアイデアを通じて同古跡に新たな付加価値を見いだせればとしている。