(台北中央社)中国は24日、抗日戦争勝利80年に合わせ、9月3日に軍事パレードを行うと発表し、当時の戦闘に参加した国民党の退役軍人を招く方針を明らかにした。これを受け顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は25日、抗日戦争は中華民国が主導して勝利したことに疑いの余地はないとした上で、中国は統一戦線工作を利用して台湾社会を分断しようとしていると批判。退役軍人に対し、中国に惑わされないよう呼びかけた。
立法院(国会)外交・国防委員会出席前に報道陣の取材に応じた顧部長は、退役軍人に対し警戒心を高めるよう求めた。また国防部も、侵略に反対しふるさとを守ることをテーマにした一連のイベントを開催し、退役軍人を招くとした。
その上で、軍事パレードはデモンストレーションであり、このような場では軍隊の実際の戦力は示されないと指摘。国防部は堅実かつ実戦的な訓練や新型装備の獲得、戦略・戦術レベルの戦い方で防衛作戦任務を遂行するとし、中国軍が用いる可能性のある台湾侵略の手段に関心を払っていると述べた。
また7月に実施される中国の台湾侵攻を想定した軍事演習「漢光41号」の実動演習については、武力攻撃とは判断しにくい手段で圧力を加えるグレーゾーン作戦の嫌がらせから、国土防衛において敵の前進を遅らせる縦深防御や持久戦まで動きを過去の図上演習や統合作戦における行動マニュアルに基づいて検証するとした。